コンサート
分裂ぎみのハイパーアクティブぶりで、ヲノサトルは極端から極端を行き来しては、その足跡をごまかして楽しんでいる。制作の幅を広げるために先端の道具を用いながらも、近年の流行・傾向には逆行して、「古来の」作曲家(楽譜を書くという意味で)のステータスを主張している。彼の音楽はコンセプチュアルな罠に陥ることなく、体と精神の両方に訴えかけてくる。陶酔を誘う旋律核とリズミカルな剥皮術で、ヲノサトルはトランスへの近道を探る。
ヲノサトルは1964年生まれ、作曲を学び、1987年に日本現代音楽協会作曲新人賞を獲得する。今日は多摩大学美術学部の助教授で、音楽と映画を教えている。エッセイスト、編曲家、プロデューサーとしての活動のほか、ポップアーティストとして(甘い科学、エル・ニーニョ)、また実験音楽家として(サイン波とホワイトノイズのためのソナタ、ソヴァージュ)、ダブルキャリアを積んでいる。また、明和電機の音楽指導も務めている。 |